「名古屋人はよっぽどコーヒーが好きなんでしょうね。どこに行っても喫茶店だらけじゃないですか」と、東京の人に言われたことがある。が、名古屋人が喫茶店に足繁く通うのは何もコーヒーが好きだからではない。喫茶店というちょっぴりゴージャスな空間で“まったり”しにいくのが目的なのだ。「たかが喫茶店で…」と、東京人からボヤキが聞こえてきそうだが、外食=ゼイタクが名古屋人の根本的な考え方。たかが喫茶店でもモトをしっかり取りたいのだ。
 さて、今回紹介する名古屋駅東口の『喫茶ソレイユ』はそんな名古屋人のハートを見事に掴んでいる店の一つ。「14時以降だけどドリンク代(コーヒーは350円)プラス30円でティラミスをサービスしとるんだてぇ」と、マスター。この30円という値段が微妙だ。100円なら論外。50円でも名古屋人は渋る。だから30円なのだ。
「ティラミスからは利益も何もあれせんよ。何しろ原価で売っとるんだで」と、マスター。サービス品ゆえにティラミスはやや小さいが、コーヒーだけよりはゴージャス感が違う。マスターいわく、
「一日20個以上は出とるよ。これで女性のお客さんが仰山来るようになったわ」というのも頷ける。ティラミスをつまみながらコーヒーを飲み、まったりとした時間を過ごす。これが名古屋人にとって至高のひととき。東京人には理解できないだろうな…。
(2000年7月8日)

チーズケーキ30円ナリ
10円玉3枚で味わえる至高のひととき

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